27日（水）、名古屋市出身で長野市に在住の寺田ユースケさんを講師にお招きし、人権教育講演会が実施されました。講師の寺田さんは、生まれつきの脳性麻痺で車椅子にて生活されています。明るい人柄と柔らかく温かい語りに、生徒も職員も引き寄せられました。

　良き仲間とともに野球に夢中になった少年時代。大好きな野球が思うようにできないことに苦悩しもがいた高校時代。そして車椅子と出会い、様々なことに果敢にチャレンジしてきたこれまでの経験について紹介してくださいました。

　イギリス留学や吉本芸人、新宿歌舞伎町でのホスト経験、全国47都道府県 車椅子ヒッチハイクの旅、どの経験も勇気と覚悟が必要となるものばかりです。多くの人の支えがあって挑戦できたことを語られました。

　講演会の終盤、生徒が質問しました。「挑戦することって怖くないですか？」

　「怖いです。怖くて仕方ないです。でも、一歩を踏み出すんです。」

　そして、寺田さんは続けます。

　「もしもその中で、自分の力だけではどうにもならない時には、周囲に『助けて』と言えることが大切です。必ず手を差し伸べてくれる人がいます。そべての人が気軽に『助けて』と言えて、誰かの挑戦を「後押し」できる世の中にしたいです。そんな人でありたいです。」

　自分の弱さを表に出せる。それも強さ。そして、手を差し伸べる優しさ、大切にしていきたいです。