白銀は招くよ
- 公開日
- 2014/01/30
- 更新日
- 2014/01/30
6学年
「これから先、大人になってもウィンタースポーツに関わってほしい」。これは、文章化されてはいませんが、今回のスキー教室の目的のひとつです。そのためには、子ども達に「スキーって楽しい」と思ってもらわなければなりません。すると、まず天候を気にすることなく伸び伸びと滑ることが必要になってきます。前日の天気予報はあまり芳しくなかったのですが、当日は良い方にズレてくれました。下左の写真のように、明るい日差しが差すとまではいきませんでしたが、鹿島槍ヶ岳がその全容を見せてくれるまずまずの天気となったのです。これで、目的達成の第一段階は、無事クリアーすることができました。
目的達成の第二段階は、子ども達が、確かに上達したという手応えをつかんだり、滑ることに気持ちよさを感じたりすることです。下中の写真のようにあまり経験のない子ども達は、全くの緩斜面でボーゲンの練習から始まりました。はたから見ていると、あまり面白そうには見えなかったのですが、彼らは、「滑る」という体験自体が面白かったらしく、満足していたようです。この地道な経験が、この日の練習に大いに生かされて、午後の練習では、リフトに余裕で乗って、ゲレンデに軽やかなシュプールを描くまでになったのです。いやはや、子どもと言うのは、何と吸収力がすごいのでしょう。
一方、何回もスキー場に通っている子ども達は、思いの外上手でした。従って、この日だけで目覚ましい上達をしたという実感を得ることはなかなかできなかったかもしれません。けれども、自分では気づいていませんが、スキーの基本的な技術をきちんと身につけることができたのです。今後家族等でスキーに行った時には、その力を足がかりに、やればやっただけの手応えを感じることができることでしょう。
さて、またまた下右の写真を見てください。これは、午後の部が終わる10分前のゲレンデの様子です。誰も途中でリタイヤすることなく、最後の最後まで滑りきっているのです。
こうして子ども達の一日の様子を見ていると、どうやら生涯スポーツとしての基盤は構築できたように思います。スキー場の閉鎖がちらほら目につく昨今、彼らがそのカンフル剤となってくれることを切に願います。