自分から生まれる音楽
- 公開日
- 2021/03/11
- 更新日
- 2021/03/11
学校の様子
<Mの音楽室日記>
音楽の授業もあと数回、まとめの時期に入っています。
ある日の5年生、12名それぞれがアコーディオン、リコーダー、打楽器、バスマスターの中から好きな楽器を選び、エルガー作曲「威風堂々」を全員で合奏していました。
12名という少ない人数の中に、クラベス(拍子木のような打楽器)が3人も!
音楽のM先生は、「バランス悪くなっても好きな楽器を選ばせてあげたくて」と大きな包容力で子どもの気持ちを尊重してくれるのです。(素敵)
すると、自分たちで気づいたのですね。クラベス×3の音は大きすぎるという事に。
自然に他の楽器を手に取りバランスをとる子どもたち。
「クラベス3人は多いよね、他の楽器お願いできる?」
と、誘導するのは簡単ですが、それをしなかったからこその気づき。
先回りしないことの大切さ。簡単なようで難しい人育ての極意。
そして、バスマスター(低音鍵盤楽器)のO君、音楽会の合奏では鍵盤ハーモニカで大変苦労して腰が引けていたのですが、なんということでしょう!今回は、リズムが単純なことが功を奏したのか、別人のようにすらすらと弾けているではありませんか。
すると、そこに音楽が苦手なS君がやってきて、一緒に合わせ始めました。(音楽会の練習の時には見られなかった姿です!)そこへトライアングルのY君も加わり、アコーディオンやリコーダーの音に合わせ自然に合奏を始めました。
させられる音楽ではなく、自分から生まれる音楽。
まさに、音楽が生まれた瞬間でした。感動。
おまけ
O君とS君が、
「バスマスター弾くと体がぶるぶるするんだよ!なんで?なんで?」
と不思議がっているので、
「音は振動(震え)なんだよ。音は体の中の水を揺らすの。」
と教えたら、
「あ、足の裏からも振動来た〜」
「ほんとだ〜」
音楽って、体と心で自由に感じるもの。
楽器を扱うのは難しくて、嫌になっちゃうこともあるかもしれないけど、音楽のことは嫌いにならないで欲しいな、と改めて思ったのでした。