校長講話
- 公開日
- 2021/06/30
- 更新日
- 2021/06/30
学校の様子
6月30日(水)
昨日の業間の時間は、『校長講話』がありました。
感染症対策をしっかりとりながら、今年度初めて、全校児童が体育館に集まりました。
読書旬間中ということもあり、校長先生が1冊の絵本を読んでくれました。
ホタルのお話でした。
………
サナギから羽化したホタルの兄弟たち。
次々と羽を広げて飛ぶ中、生まれつき羽が歪んでしまったために、
飛ぶことが出来ないホタルがいた。
兄弟たちは、飛べないホタルにどう接していいかが解らず、
離れていってしまう。
ひとりぼっちになる、飛べないホタル。
………
「どうしてか とべないんだよう」
そのほたるは、かなしいこえでいいました。
そのほたるのはねは、みにくくちぢれていたのです。
(「とべないホタル」小沢昭巳作/森寛子画)
体育館はシンとなり、子ども達はじっと前を見て、校長先生のお話に耳を澄ませていました。
私がメモをとっているボールペンの、「カチッ」という音が響くくらい静かでした。
ひとりぼっちになってしまったとべないホタルでしたが、その後兄弟の優しさに触れます。
そして、兄弟達がみんなで空を飛び、飛べないホタルの元にやってきます。
そこで最後に、飛べないホタルの一言で絵本は終わるのですが…
校長先生は、その台詞を言いませんでした。
「何と言ったか、考えて欲しいと思います」
そう言って、校長講話が終わりました。
飛べないホタルは、どんな気持ちだったのかな?
数日後に、絵本の台詞がどんなものだったか、教えてくださるそうです。
でもそれは、正解を導き出し、答え合わせをすることが目的ではなく、色々な立場(今回は飛べないホタル)の気持ちになって想像してみて欲しい、と校長先生がおっしゃっていました。