3月15日 卒業証書授与式 〜学校長式辞〜
- 公開日
- 2024/03/15
- 更新日
- 2024/03/15
お知らせ
日々、夜明けや日の出が早くなり、常念岳が早朝の赤から済んだ青白い姿になっていく、時間が少しずつ早まり、春の気配を感じます。
この今日のよき日、令和五年度卒業生九十名に今、卒業証書をお渡しいたしました。このよき日に卒業される皆さん、ご卒業おめでとうございます。そして保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。心よりお喜びとお祝いを申し上げます。また、ご来賓としてご臨席いただきました、安曇野市議大竹啓正様、区長会長高橋芳弘様始め、地域の中でいつも生徒を支えていただいている方々に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございます。
さて、卒業生の皆さん、皆さんは、コロナの制限の多い中、入学してきた学年です。先輩方が「何が自分たちにできるか」を考え、実行してき姿を見てきました。しかし、皆さんが3年になるにつれ、制限が解除され、「無から有を生み出す」ことが多くあり、自分たちでどのようにしていくのかを考え、正面から取り組んだ学年ではなかったでしょうか。みなさんの断片しか話せなくて申し訳ないのですが、例えば、2学年で行ったキャリアフェスティバルや、3年生として力を込めた常念祭は、その最たるものではなかったでしょうか。キャリフェスは、全く過去にしたことがなかったり、常念祭の2日間開催は、数年前まで遡らないと分からないことが多く、自分たちでの実感はまるでなかったりという状態だったと思います。キャリフェスでは、実行委員を務めてくれた生徒の皆さんが、右往左往しながらも、自分たちで方向性を考え出していきました、学年の皆さんもそれを受け、地域の企業の方に、真剣に自分たちで質問してくれました。感想で、「それぞれの職場の方の、隠れた努力、仕事をしている人、取り組んでいる時の気持ちを感じられた。自分は、もっと人の役に立ちたい、自分の手でもっと社会を便利にしたいと思った。働く意味は堀金という町に関わりをもち、町のことをより深く知るため、そして自分を育てるためだと思った。」のように思ってくれる生徒がいたことは、とても嬉しいことでした。本年度の2年生もキャリフェスを受け継いでくれ、あのかのたまも、堀金地域の企業の方とのつながりから生まれたものでした。本年度の常念祭では、何度も言いますが、生徒会顧問の宮澤先生が「生徒を信頼して任せることの重要性を改めて感じました」と言わしめるほど、無から有を皆の力で生み出した常念祭でした。信じて委ねるということは、人に感謝するからこそ、委ねられると思います。先生方は、皆に本当に感謝していたのだなと思います。さらに、終わった後に3年生全員が役員を待ってくれてはじけるような笑顔で全員写真を撮っていた姿を忘れることができません。また、日々「生徒会目標「「トリプルK−協創・共走・強想−」」に向かって、全員がある時にはリーダー、ある時にはフォロワーになって校風をつくってくれました。今だから言える言葉です。「あなたたちがこの堀金中学校に入学してきてくれて、そして、今までこの学校の生徒でいてくれて、本当にありがとう」
さて、今日は晴れの旅立ちの日です。日々の積み重ね、見えないものを見ようとする大切さを感じてきている君たちだからこそ、大切にしてもらえたらと思うことを話します。
私は、「一人一人の真摯な仕事や取組は、遠くの池に小さな小さな波紋をつくる」と思っています。進路先の勉強、社会の中で働いて取り組むことは、何のために行うのかと言われたら、私はこう答えます。勉強することで、大学や社会につながる、自分のやりがい、自分や人を幸せにする。お金を稼ぐ等いろいろな答えがあると思います。しかし、努力してもものごとが解決しないことは、世の中にたくさんあります。でも私たち人間は、努力することしかできないので、努力させていただいているのだと思います。そして、その努力は直接何か成果が得られなくても、遠くの池に石を投げた時に水の波、波紋が起きるように、少しずつ何かを起こしていくのだと思います。それを信じて毎日毎日を真摯に大切に生き抜いてほしい、そう思います。
終わりになりましたが、ご列席いただきました保護者の皆様方、三年間にわたり皆様にとってかけがえのない大切なお子様をお預かりし、生徒一人一人に全職員で一丸となって指導に取り組んでまいりました。時には不行き届きの面もあり、ご不満を感じられたこともあったかと存じますが、常に本校の教育に対して温かいご理解とご支援を賜りましたことに、職員共々、心よりお礼申し上げます。
ご来賓の皆様も含めまして、改めて本校にお寄せいただきました数々のご支援とご協力に感謝するとともに、今巣立つ卒業生の限りない前途を祝福して、式辞といたします。