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学校日記

3月18日 第78回卒業証書授与式③学校長式辞

公開日
2025/03/21
更新日
2025/03/21

お知らせ

 例年になく降雪が少なかった今年の冬。それでも寒さは大変厳しく、教室を出れば、極寒の廊下でした。 

 せせらぎの庭に目を向ければ、ふきのとうが芽を出し、福寿草がかわいい花を咲かせ始め、大地が春の訪れを伝えようと躍動し始めている今日この日。一志信一郎様、臼井泰彦様、青柳温男様をはじめ、多くの地域の皆様、そして、保護者の皆様のご臨席のもとに、堀金中学校第78回卒業証書授与式が挙行できますことは、この上ない喜びであります。心から感謝とお礼を申し上げます。

 さて、ただいま、中学校3カ年の全課程を修了し、卒業証書を手にした90名の卒業生の皆さん。「卒業、おめでとうございます。」皆さんが手にした卒業証書には、仲間と共に過ごした様々な思いが刻み込まれており、かけがえのない三年間の重みを感じていることと思います。目の前の皆さんの姿からは、やり遂げた達成感、乗り越えてきた自信と決意が伝わってきます。

 みなさんは、仲間を大切にし、明るい笑顔の似合う学年でした。例を挙げればきりがありませんが、修学旅行中、足をケガした松井先生を気遣い、雨の中進んで車椅子を押してくれた男の子。日々の清掃で廊下の出っ張りで仲間がケガをしないよう、トンカチで修繕してくれた女の子。

 みなさんは、日常の学校生活の中で、堀金中学校に「みんなで心通い合う学び舎」の文化を確実に築いてくれました。また、三年間の生活の中には、辛く放り出したくなるときもあったはずです。しかし、みなさんは決してあきらめることなく、やり抜いてきました。そして、物事は「結果だけ」ではなく、「努力の過程」や「感謝の気持ち」が大切であることを学びました。皆さん一人一人の成長を心から嬉しく思います。是非今日は、これまで支えてくれた仲間、先生、家族の方々に、素直な気持ちで、「ありがとう」の言葉を伝えてください。

 令和6年度の世の動きに目を向けると、7月には新紙幣が発行されました。これからしばらく渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎が財布を賑わしそうです。8月にはパリオリンピックで日本は史上最多の20個の金メダルを獲得するなど、日本選手の大活躍があり、興奮しました。1年生の時にお会いした出口クリスタさんも見事な金メダルでしたね。10月には日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、改めて平和の尊さについて考えました。嬉しいことばかりではなく、1月の能登半島地震で被害が大きかった同じ場所で、9月には能登豪雨災害が発生しました。自然災害の猛威になすすべがない無力感にさいなまれましたが、自分でできることを考え一日も早い復興を祈りました。

 中学3年生で迎えたこの1年を、共に過ごした仲間を、君たちは決して忘れることはないでしょう。

 これからの生活の中には、うまくいくことも、うまくいかないこともあるでしょう。あなたには、あなたにしかないオリジナルの良さを持っています。無理をして完璧を目指さなくてもいい、失敗しても夢を追い続ける人であってください。あなたの近くには、必ず心の支えとなる人がいて、人生の成功者となる瞬間が訪れるはずです。

 これまで何度も伝えてきた言葉を最後の言葉として贈ります。

「我ら苦しみに背を向けず 困難を恐れず いつも明るく 希望を胸に 明日に向かって進むのだ」

 この言葉を胸に、堂々と歩みを進めていきましょう。

 保護者の皆様に申し上げます。お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。この3年間、本校の教育活動に深いご理解とご支援をいただきまして、ありがとうございました。本日、お子様の晴れの姿に、感慨もひとしおのことと存じます。ご覧の通り、たくましく立派に成長されました。しかし、これからもなお道のりは続いていきます。今後も一層の励ましとご指導を賜りますようお願いいたします。

 結びに、ご来賓の皆様、保護者の皆様、本校の伝統を引き継ぐ在校生の皆さんと共に、卒業生の輝かしい未来に夢を託し、式辞といたします。

 安曇野市立堀金中学校長 水木 勝俊