学校日記

校長講話 2月

公開日
2016/02/03
更新日
2016/02/03

校長室から

   どこまでも 「生きていく」
 今日2月3日は、節分です。明日は立春、今朝はとても寒い朝でしたが、少しずつ日も長くなってきています。朝学習に取り組んでいる3年生のみなさんの姿に受験生に値する生活ができていると感じます。寒い昇降口ですが、2年生・1年生のあいさつ当番の姿があります。三年生を送る会を成功させるに値する生活、先輩となるに値する生活ができていると感じます。
 今日は、やなせたかしさんについて考えたいと思います。やなせたかしさんは、アンパンマンの作者です。亡くなられて2年ほどになりますが、誕生日がこの2月6日になります。
 アンパンマンの絵本が出た当時、「顔を食べさせるなんて、残酷だ。」という批判がありました。やなせたかしさんは、こう答えました。「私がこの絵本で一番描きたかったのは、お腹をすかせた人に顔を食べさせたアンパンマンが、元気をなくしてふらふらになるところです。正義を行い、人を助けようとしたら自分が傷つくことを覚悟しなければならない。自分が食べ物をあげてしまったら、自分が飢えるかもしれない。いじめられている人をかばったら、自分がいじめられるかもしれない。それでも、どうしてもその人を助けたいと思う時、人は本当の勇気がわいてくるのです。」当時人気があったのは、仮面ライダーシリーズやウルトラマンシリーズといった戦隊もので、敵をたたきのめす強いヒーローでした。でもどうしてそんな中でもこのアンパンマンが子どもたちのヒーローのひとつになっているのでしょうか。
 皆さんも知っているようにアンパンマンには、武器もなければ、ずば抜けた運動能力もありません。でも信じた道を突き進む覚悟と勇気の心を持っているんです。何かを成し遂げるためには、何かを我慢しなければいけないんだと思う。うまくいかないかもしれないという結果も受け入れる覚悟が必要なんだと思う。強い人って、何でもできるスーパーマンのような人じゃないんです。自分の生活ぶりを変えてみる、何かを我慢してみる、そんな覚悟を持てる人だと私は思います。覚悟を決めた人は、一歩を踏み出す勇気を持つことができる。人は弱い。くじけそうになったり、いやになったりしてしまう。でもがんばらないといけないという気持ちはあるのです。自分の信じた道を、やると決めたことに覚悟を決めよう。覚悟を決めた人には、勇気の鈴がリンリンリンと鳴り響くのです。そんな人に私もなりたいです。

今を生きることで 熱い心燃える だから君は行くんだ ほほえんで
 
何が君の幸せ 何をして喜ぶ わからないまま終わる そんなのは嫌だ!
 忘れないで夢を こぼさないで涙 だから君は飛ぶんだ どこまでも
        (「それいけ!アンパンマン」テーマソングより抜粋)

 さあ。春は近いです。三学期の始業式でみなさんに伝えた「生きていく」をこれからも一緒にがんばっていきましょう。